98〜14年クラシック世代の芝G1成績をまとめてみた。

探してみたけど、レース別にザクッと載ってるサイトが無かったので自分で数えてみた。
海外は一個AWが入ってるけど。集計間違いあったらゴメン。

折角数えたし、各世代に対する雑感をざっと。
(ちなみに私自身の競馬歴はまだ1年半程度です)

98世代:総数で見ると実は突出してる訳では無いが、3強がほぼ実働1年半って考えると流石の最強世代。結果論だが、下の世代からすると勝ち逃げされちゃったね、という感じだ。3歳時のJC有馬分以外は均等に1勝ずつってのもちょっと面白い。

99世代:総数は若干少ない程度だが、その内半分が一頭に集中してるという事実が赴き深い。世代代表の2頭が絶対王者とシルコレ王のコンビと言い、5歳まで走り通してキッチリ世代交代してから引退と言い、一個上の3強と非常に対照的で、この2世代は対比として非常に面白い。

00世代:国内芝は上下世代にフルボッコ喰らってて割とボロボロも良い所だが、世代代表の2頭が前代未聞のオールラウンダーと鬼の香港専用機だったのが主な原因な気もする。忘れた頃に驚きの晩生型もいるし、スター世代に挟まれて地味な印象だったが、個性派って意味ではむしろ群を抜いてる感。

01世代:4歳春までの王道大活躍とその後の急速な尻すぼみが味わい深い世代。短距離に救われてる上、海外含めると00世代より格下という衝撃。しかしタキオン含めて種牡馬の成功率が群を抜いているので能力の高さ自体は本物だったんだろうなあと思わせられる。

02世代:世代最強が古馬戦の前に引退しちゃったと思ったら2番手が上も下もボコボコにしてくれましたという胸暖まる世代。そのおかげで王道数は上位。総数は中の上程度だが、ダートを入れるとかなり跳ね上がる。はず。

03世代:クラシック馬達含め「コイツらマジどうすんの?」な状況の中、ゼンノロブロイのトリプルとアドグルのエリ女連覇の輝きに涙が禁じ得ない。当然総数はかなり低め。牡馬牝馬共にクラシック馬と古馬G1馬が完全に分離しているのも珍しい。

04世代:これまた世代最強が対古馬戦の前に引退の憂き目の上、下の世代の化け物一頭に丸々一年完全なフルボッコ喰らったはずなのだが、「その割には頑張ってる」を通り越してG1総数はむしろ上位。短距離で稼ぎ、海外で稼ぎ、高齢が突如覚醒して稼ぎ。中距離でもちゃんと化け物に一矢報いてる点も含め、世代トータルとしては実はクソ強い世代だったのでは?という気分に。

05世代:泣く子も黙る三冠馬世代パート1。三冠馬世代は三冠馬以外の王道路線が壊滅的なのが通例で、この世代も御多分に漏れず。だけでなく、脱落もあって短距離も牝馬限定もからきしなので、世代総数自体はかなり下位。が、ここでは集計していないがダート路線が鬼のような成績。こうして見ると素質馬の適性が偏ってた世代なのかなあ?とも。

06世代:一個上の化け物がサクッと引退してくれた上に残ったメンツも弱い世代ということもあって4歳までは割と満遍なく勝ってるものの、逆に一個下の牝2頭にボコにされてて5歳以降は勝ち数延ばせず、といった印象。総数自体は悪くないんだが、上下のスターに挟まれてるせいかあんまり強い印象が持てない。

07世代:言わずもがなの牝馬最強世代。2頭だけで王道も短距離も牝馬限定も満遍なく荒稼ぎ。その上で2枚看板以外も上下世代相手に結構健闘してて、世代総数はなんと12世代とタイで現状1位。「牝馬」付けずに最強世代と言ってみても良いかもしんない。

08世代:誰がどう見ても満場一致で最弱世代。上が強過ぎたとも言えるが、下世代までにも全くと言って良い程勝ててない。アーネストリーの6歳宝塚が無ければ王道ゼロという絶望的記録を残す所だったのでそれだけが救い。早期引退した世代トップが、種牡馬でも盛大に大ゴケしているのが哀しさに拍車をかけている。

09世代:牡馬クラシック組が前年に続き壊滅状況で総数自体もかなり悪いのだけど、世代最強牝馬凱旋門2着のおかげで一個下よりかはかなり印象が良い。しかしこうして戦績と馬名を見てると「この頃はブエナビスタの孤軍奮闘に競馬界が支えられてたんだな」と思えて来てホロリと来る。

10世代:3歳時に一個上の最強馬を撃破してJC有馬を獲ったので、当時の期待感は相当のものだったと思うのだが、上世代が意外に踏ん張るわ下2世代が凄過ぎるわで最強世代感は残念ながら皆無。それでも勝ち数自体はかなりあるし、何と言っても数年振りに海外の大レースをもぎ取っているのが非常に印象が良い。

11世代:三冠馬世代パート2。例によって例の如く主役以外は王道壊滅状態。が、短距離路線にこれまた化け物が一頭。中長距離と短距離の両方で史上最強クラスがそれぞれ君臨してるという意味では、ある意味こいつらを最強世代と言っても良いかも知れない。クラシックから短距離に路線変更した組もちょこちょこ勝ってるので、世代全体でもあまり低くは感じにくい。

12世代:これもう向こう数十年は更新されねえんじゃねえか?という王道席巻っぷり。牡馬クラシック組が数頭除いてほぼ故障離脱したはずなのに、残った数頭で勝ちまくる。牝馬も史上最強クラスがいる上にそいつが完全に混合路線へ行ったにも関わらず残ったメンツで限定戦を勝ちまくる。単純な強さ以外の要因としては、一個上の最強馬が完全に凱旋門中心のローテだったこと、最強格が全頭5歳いっぱいまで走った上に牡馬大将が6歳も続行したこと、最強格が得意条件を綺麗に分け合ったこと
、などいくつかあるが、総数が現状で既に歴代1位タイで、まだ有望株が数頭残っている事を考えると、暫定的に「史上最強世代」と呼んでも良いかも知れない。ちなみにダートの方もこれまた史上最強クラスが一頭君臨してる。

13世代:とりあえず王道2勝はしたものの…というのが正直な印象。世代最強と思われたキズナ自身が迷走気味なのはともかく、この状況でも未だにキズナに世代最強感がある所が世代全体の状況を如実に語っている。ダートに一頭稼ぎ頭がいてくれてるので、それを含めると総数は随分マシになる。

14世代:まだ4歳春を終えたばかりとは言え、戦績的には既に最弱世代候補に名乗りを上げてる感はある。ただ、春はクラシック組のほとんどが海外遠征して2着3着とりまくってる事を思うと、数字からの印象程は弱くないんじゃないか?と多少希望は持ちたくなる所。


 全体の雑感。
 こうして見てみるとよく分かるのは、強い世代と弱い世代ってのは基本的に隣り合ってるってこと。当たり前の話だけど。強い世代弱い世代って言っても、直近上下世代との相対比較が関の山で、2年ズレるとほとんど「どっちの世代が強いか」は分かんなくなっちゃう。本当に絶対的に強かったのか、たまたま弱い世代に挟まれただけなんじゃないのか、という疑問は当然浮かぶ。それこそ98世代と99世代の関係みたいに、上の世代が4歳でゴッソリ抜けると直近比較すらしづらい。
 そういう意味では、勝ち数だけ数えたってしゃあないわなあという気分にもなるが、まあ面白かったは面白かったのでやって良かった。上の文章からも丸わかりだけど、12世代に思い入れが妙に強いので、秋古馬3戦でもう2つくらい乗っけてしまえ、とか結構思って応援してます。