「この世界の片隅に」は決して既存の戦争ものやヒロシマものに対するカウンター作品などではない

注:以下には漫画「夕凪の街 桜の国」の全編ネタバレが詳細に含まれています

たった今、上の文章を「ネタバレ注意とかしゃらくせえんだよ!大体ネタバレ程度で魅力落ちるような軟弱な漫画じゃねえからこれ!ばーかばーか!」とかいう気分でタイプしました。
まあそれは置いといて。

どうも。クラウドファンディングの出資者のくせして未だに「この世界の片隅に」見に行ってないあでのいです。
本当は映画見に行ってからこの記事をあげようと思っていたんですが、最寄り映画館での公開が2月以降なのでもう面倒くさくなってあげてしまいます。
別に「西野記事がいつまでもトップにあるのあんまり良くないな」とか思った訳ではありません。

中身は「この世界の片隅に」のムーブメントにかこつけた「夕凪の街 桜の国」のお話ですのでご留意ください。

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西野亮廣がいかに今回悪辣で狡猾な仕掛けを施したのかをちゃんと解説しておく。

これは西野批判者たちのあまりの不甲斐なさに憤慨した10年来の西野亮廣ファンによる、西野絵本炎上事件の解説である!


ここ数日ツイッターランドではどこもかしこも西野への批判でいっぱいだ。おそらく西野を悪く言うツイートを一度も見なかった人というのはほとんど皆無なのではないだろうか?

しかしにもかかわらず、個人的な感想を言わせてもらえば、西野への批判の中には的外れのものもかなり多く、問題点のみに絞って的確に批判を行えていた人はかなり少なかったように思う。
その中でも西野が批判されて然るべき点のみに上手く絞って批判できていると感じるブログ記事が以下にある。

キングコング西野の件は「炎上」では足りない - MistiRoom

しかしこのブログも、批判されうる点に上手く絞れているとは言え、西野の本質的な悪辣さと狡猾さについてはほとんど理解できていないように思う。このブログではむしろ「なぜ炎上したか?」という点しか説明しておらず、西野が「なぜ炎上させたか?」についてまでは全く踏み込めていない。

なので、せっかくなので今回の件をかなり詳細に追っかけていた西野ファンのこの私が西野の手口の悪辣さについてキッチリ解説しておこうと思う。

(ちょっと最後の方に1文足しといた。1/23朝)
幻冬舎の誤字を修正。指摘いただいた方ありがとうございます。1/23夜)

*追記(1/24朝)
https://www.facebook.com/AkihiroNishino.official/posts/611977895673243
Facebookにて西野亮廣本人からの反応をもらったので完璧なハッピーエンドだなと思いました。
これから「西野を笑わせた男」と名乗れるかと思うとファン冥利につきます。

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富野アニメは「巨大ロボット」をどう描いたか?

さて皆様お久しぶりです。あでのいです。
シン・ゴジラの記事がブクマ数でGレコ記事を越えたことにより、ブログの人気記事ツートップが富野と無関係になってしまったので、そろそろ気合入れて長めの富野記事も書いておこうと思った次第であります。

富野アニメを「富野由悠季(喜幸)監督作品」と定義すると、その作品総数は以下のようになります。

TVシリーズ 19作品
劇場アニメ 11作品
OVA 2作品

 計32作。そしてその内で「ロボットアニメ」と分類できる作品は29作。非ロボットアニメはわずか3作のみであり、その内、全編通して監督したTVシリーズは原作付きの「海のトリトン」のみ。あとは途中交代で後半のみ監督した「ラ・セーヌの星」、3話限りのOVA作品である「ガーゼィの翼」のみです。つまり、(今更のようではありますが)富野アニメはその大部分がロボットアニメであり、富野アニメについて語ることはロボットアニメについて語ることと半ば同義と言えるわけです。
 という訳で今回は、富野アニメにおいてロボットが、すなわち「巨大な人型の乗り物」がどのように描写・演出されてきたかについて、時系列を追いつつ語ってみようと思います。

※先に注意しておきます。長いです。相当長いです。これとほぼ同じ内容の話を、今年の10月30日に開催される富野監督作品オンリー同人誌即売会トミケット4にて、壇上でスライド発表する予定ですので、「興味はあるけど長い文章読んでらんない」という人はトミケット4に参加すると良いと思います。今ならまだサークル参加も受付中だそうです。(宣伝)
「長くても大丈夫。読む」と言ってくださる方は以下どうぞ。

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シン・ゴジラ感想(ネタバレ極力無し) 昭和29年と2016年の「今この瞬間」

シン・ゴジラ見ましたよ。見てきましたよ。端的に言って最高でしたね。「これを見ないまま死なずにすんで良かった」と言える映画がこれまでの人生で何本あったことか。この映画を見ないまま死なずにすんで良かったです。
という訳で以下感想です。ネタバレらしいネタバレはほとんど無いんじゃないかと思います。(ゴジラが東京を火の海にします、なんて情報までネタバレでは流石になかろ

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『Gレコ』は何故「分からない」アニメだったのか?

えー、これは冬コミのGレコ批評本の総括章の1節を転載したものです。まあサンプルみたいなモンです。
内容は以前にブログにアップしたこちらの記事→「Gレコが失敗した理由と、今後Gレコを46年語り継ぐために」のブラッシュアップ版みたいなモンです。基本論旨はほとんど変わりませんのでご注意下さい。

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鉄血のオルフェンズ22話までとりあえず感想「ドラマになる死とならない死」

 ブログの方ではお久しぶりですあでのいです。皆さん年度末いかがお過ごしでしょうか。
 えー、鉄血もそろそろ2クール目終了間近なので、この辺でちょっと語れることでも語っておこうかなと思って筆をとった次第です。

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冬コミのGレコ本、委託販売始まりました

という訳で、冬コミのGレコ批評本をCOMIC ZIN様にて委託販売させて頂くこととなりました。

販売ページはこちら
http://shop.comiczin.jp/products/detail.php?product_id=27556

よろしくお願いします!

内容サンプルはこちらのpixivページからご覧下さい。
http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=53983792